障害者就労支援委員会

株式会社 エイム

雇用に至った経緯：

障害者雇用に至った大きな理由のひとつは、事業主側の強い想いでした。平成20年6月に代表取締役に就任した生方氏は、株式会社エイム入社以前、仕事の関係で海外駐在をしており、様々な国を渡り歩いていました。ベトナムに駐在している際、枯葉剤に苦しみ身体に障害をもつ子どもたちが多くいた環境に刺激を受け、障害者に対し関心を抱くようになったと語っています。

ベトナムに駐在中は、そういった枯葉剤に苦しむ子どもたちをなんとかしたいと考えていましたが、具体的に何か行う機会は得られぬまま日本に帰国したそうです。しかし、日本に帰国してからも街中や電車の中で、障害があると思われる人を見かけるたびに、どのように仕事ができる環境がつくられているのか、親亡きあとはどうやって生活していくのか等、障害者に対する関心は膨らんでいきました。また、企業というものは、何らかのかたちで世の中の役に立たなければいけないという信念もあったそうです。

そういった想いがあった中、平成22年1月、栃木県壬生町にある社会福祉法人の職員が「何か障害者にできる仕事はないか」という問い合わせがあり、それまでは漠然と想いはあっても障害者雇用に踏み切るきっかけを掴むことができていなかった生方氏ですが、その問い合わせをきっかけに、平成22年2月より、障害者雇用に向けて各機関との連携をとっていくはこびとなりました。

担当職務内容：

ライン業務・部品梱包業務

雇い入れ後の影響や感想：

現在、雇用している3名の働く姿を見て、非常に感動したと生方氏は語っています。雇用した当初は、毎日決められた時間に通勤できるのかという点から心配していたそうですが、実際は雨の日でも雪の日でも、どんな天候でも全員きちんと通勤し、与えられた仕事をしっかりと行っています。そういった姿を見て他の従業員が何かを感じとり、企業の文化や理念が少しずつでも変化していくことを願って雇用しているとのことでした。

障害者雇用について知識がある企業はまだまだ少ないと感じるため、今後も企業として障害者が働く環境をいかに整えていくかということを意識していきたいと考えているそうです。しかし、障害者雇用はボランティアで行えることではなく、収支を考えないといけないものであるため、想いだけでは進めることができないという点をどのように解決していくかということが、他の企業も含めて大きな課題になっていると実感したそうです。

他にも様々な課題はあると感じていますが、今後も障害者雇用を経験している企業として、何らかのかたちで社会貢献を行っていきたいと考えていると生方社長は語りました。支援者の立場としても、事業主の方々にそのような考えが広まっていくことを目指し、日々の支援に取り組んでいきたいです。